議事録
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2024年7月2日
第2回
中小企業DX研究会
日時: 2024年7月2日(火)15:00-17:00
場所: 法政大学新見附校舎9階スタジオ
参加者: 27名
アジェンダ
1. 開催挨拶と研究会の紹介
- 新たな参加者へ研究会の目的や主旨を説明。
- DXは業務が起点でないと空回りするので注意が必要。
- 経営者レベルのネットワークで本音を語れる場にしたい。
2.食品業界におけるDXの取組み
ポールスタアの桜井社長より、3年目となるDX化の取り組みについてご紹介いただきました。
- 困りごとからスタートし、全社が一体となって進めた。
- フェーズ4のうちフェーズ3(計画)が順調に進行中。
- トップダウンだけでなく、業務担当者の前向きな姿勢が成功の鍵。
- 伴走支援が好評で、社内から高い評価を受け、大きな成果を上げている。
- 出会いが重要で、リスペクトの関係が構築できている。
- 支援の頻度について:月1回程度の訪問、半年で具体的なアウトプットを提供。
- 契約ロジックや在庫管理の食品特有性について:工程は単純だが、商品点数や賞味期限の管理などが複雑。
- 社内の抵抗について:ない。定年によるノウハウの継承の一環として進めている。
- IT担当者がいなくなった場合の対応:外部(会社組織)なので安心。社内でも人材が育ちつつある。
3. 攻めのDXについて
- 資料を用いてIT改善のアプローチを解説。
- 現場のデータを活用した攻めのDXの取り組み方法を紹介。
- IoTキットを用いたデモ実演(電流、ICカードなど)。
- データの活用方法は各企業ごとに異なり、差別化が重要。
※IoTキットは研究会メンバーに希望すれば無料で進呈。設置マニュアルがあるが、必要なら大学院生が現場で対応も可能。
4. ディスカッション&懇親会
- 社内で仕組みを作る以外にパッケージでは難しい。
- 結局、一部の担当者にすべて任せきりになる(属人化)。
- アナログで培った経験は捨てられない。
- DXの重要性は理解しているが、コストもかかる。
- 思ったほど効果がない(売上には貢献していない)のも事実。
- 攻めのDXといってもまだイメージが湧かない。
- 電流値(電力量)が簡単にわかるのは良いこと。
- こうしたネットワークはぜひ続けたい。
今回の会合は、川崎市、日立市、そして富山からの参加者もあり、大変活況な会となりました。中小企業の経営者が日頃の問題意識を持ち、他社の事例をクローズドな場で披露し合うことで、きれいごとだけではない現実の課題やその解決プロセスの難しさを知ることができました。ポールスタア様の講演はその意味で非常に刺激的な事例であり、多くの参加者から本音を引き出すことができ、とても良いディスカッションができました。