議事録
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2024年11月11日
第4回
中小企業DX研究会
日時: 2024年11月11日(月)15:00-17:00(終了後懇親会)
場所: 法政大学新見附校舎9階スタジオ
アジェンダ
研究会設置の目的
- 企業と大学をつなぎ、実践的なDX人財育成を促進する場として設立。
- IoTツールやコンテキサーの活用により、実問題に対する実践的なアプローチを提供。
- DXの流行ワードに流されず、確実な実装と運用を目指す議論を展開。
話題提供者
- 水木木材工業株式会社 磯崎様
- 株式会社アイコネクト 大久保様
研究会概要
水木木材工業株式会社 磯崎様
テーマ「付加価値の少ないものをどうやって買ってもらうか」
会社紹介
所在地: 茨城県東海村
主な業務: 木材輸入、木箱製作、自動化ラインによる円盤製作
特徴: DXを推進し、売上9倍達成、事務員増員なしで効率化を実現。
デジタル化の道のり
1999年 入社時にPC1台の環境からスタート。
手作業の効率化を目指し、エクセルを活用した受注・発注管理を導入。VBAによる納品書自動発行で顧客の発注ミスを防止。
2012年 Web受注システム開発。
現場での受注状況が可視化され、生産性向上や在庫管理の効率化を実現。
2016年以降 Kintoneを導入し、社内外の情報共有を強化。
受注から納品までの進捗をリアルタイムで確認可能に。顧客との情報連携で効率化と信頼性を向上。
ポイント
- DXの鍵は、「少し足りないシステムを試験運用し、現場からの意見を取り入れること」。
- 具体例として、現場主導の改善アイデア(進捗の色分け表示)が挙げられる。
2. 株式会社アイコネクト 大久保様
テーマ: 「DXとデジタル化の違い、成功のポイント」
DXの定義
- DXは「データとデジタル技術を活用し、新たな価値を創出すること」。
- デジタル化は業務効率化を目指す「課題解決型」。
- 一方、DXは業界の常識を覆す「山頂型」の取り組み。
DX成功の5つのポイント
- トップマネジメントの意志
- 変革や顧客視点の企業文化
- 組織力と管理体制の強化
- デジタル技術を活用する文化
- 強固なデジタル基盤の構築
事例紹介
- 地元企業へのIT支援を通じて、DXの価値を提供。
- 「顧客の困りごと」を起点とし、競争優位を生むソリューションを開発。
質疑応答
Q: DX推進中の苦労は?
- 磯崎様「現場状況が見えない時期が課題だったが、情報共有の仕組みを整備することで解決。」
Q: 現場の反応は?
- 磯崎様「作業伝票の改善やVBA導入により、現場での効率化が進み、良い反応を得た」
Q: 顧客との信頼関係について
- 磯崎様「受注量が少ない顧客よりも、密接な関係を築ける大手顧客との取引を重視している」
まとめ
- DXは「データ活用」と「新しい価値創出」を中心に据えた取り組みであり、デジタル化から一歩進んだ変革を目指す必要がある。
- 水木木材工業の事例は、現場を巻き込む形での効率化と信頼関係構築の成功例として、他の企業にも参考となる内容であった。
次回研究会は2024年2月予定。