日時：2025年12月8日（月）15:00-17:00（終了後懇親会）
場所： 法政大学新見附校舎
参加者： 23名

発表者：
(株)トミテック 尾頭孝幸専務　　
三田工機(株) 三田村宏宣社長・秋山大輔氏

第10回中小企業DX研究会では、プレス加工を中心とした量産部品メーカーである(株)トミテックより、受注～製造～出荷に至る複雑な商流・物流を「工程チェックシート」とバーコード活用で見える化しようとする取り組みが紹介された。手書き帳票と既存の生産管理システムのギャップ、ロット分割や分納、無償支給材など中小製造業特有の現場実態を踏まえ、「できあいのパッケージに合わせるのではなく、現場の運用を壊さずにデータを拾う仕組みをどう作るか」が議論の焦点となった。

続いて三田工機(株)からは、工程管理システムやAIによる工程設計支援の導入・断念の経験、バーコード付き作業指示書による進捗把握、職人技のトレースを目的とした図面・不具合情報のデータベース化など、試行錯誤を通じたDXの歩みが共有された。また、深圳をはじめとする中国の工場視察報告を通じて、自動化・ロボット化やDX投資が進む海外との比較から、日本の中小企業が「人の技」と「データ・システム」をどう組み合わせて競争力を高めるかについて活発な意見交換が行われた。